バセドー病治療による活動休止から昨年末に復帰した女性シンガー・ソングライターの絢香が25日、大阪市中央区の大阪城ホールで約２年半ぶりとなる地元での凱旋（がいせん）ライブを行った。会場には夫で俳優の水嶋ヒロも駆けつけ関係者席で見守った。水嶋がいることを知らないファンから「ヒロ元気？」と声援が飛ぶと、絢香は困りながらも「元気よ」と答えていた。

　大阪出身の絢香に客席を埋めた１万２０００人のファンから「おかえり！！」と温かい声援が飛ぶ。絢香は「ただいま！！」と笑顔で応え「はじまりのとき」などアンコールを含む19曲を豊かな声量で歌い上げた。

　絢香は「ここに戻ってくることをずっと考えて過ごしてきた。今日はみんなに会えてめちゃめちゃうれしいっ！！」と叫ぶように喜びを爆発させ、「ありがとうという気持ちを一人一人に歌って届けるから、みんな、受け取ってね」と語りかけた。

　大阪城ホールは小学５年生の時に初めてのライブとしてジャネット・ジャクソンを見た場所であり、また、活動休止前最後となる「ＭＴＶ　Ｕｎｐｌｕｇｇｅｄ　ａｙａｋａ」を09年11月に開催した思い出深い会場。当時、「もう一度みんなに会えることを目標に生きていきたい」と別れのあいさつをした絢香は約束を果たしたことに笑顔満面だった。

　ほかの会場ではあまり関西弁をしゃべらないという絢香だが、大阪に来ると関西弁全開。ＭＣではファンと即興漫才のように掛け合った。「大阪パワーはすごい。ねえ！」とバックバンドに話しかけると「明日からずっと大阪城ホールでやりましょうか」とバンドマンとも意気投合。客席から大きな拍手が起こると絢香は「来てや。毎日やで！」と呼びかけた。

　この日のライブは活動再開後初めてで４年ぶりとなる全国ツアーの大阪公演。４月27日に東京・日本武道館からスタートし、追加公演を含む13カ所18公演が行われた。８月８日の横浜アリーナ公演では全国の49の映画館で「ライブビューイング」として同時生中継される。