井村ヘッド厳命 川の流れのように

 「シンクロナイズドスイミング日本選手権」(30日、東京辰巳国際水泳場)

 チームFR予選が行われた。昨年の世界選手権で4大会ぶりに銅メダルを獲得した日本(乾、三井、吉田、箱山、中村、丸茂、中牧、小俣)は、93・7000点で1位。テクニカルルーティン(TR)との合計186・1360点で首位通過し、5月1日に行われる決勝に進んだ。

 打倒ロシア、中国へ、名将が手綱を緩めることはない。昨夏の銅メダルから曲を変更し、難度は格段にアップ。急ピッチで仕上げたため、同調性などには課題が見えた。井村雅代ヘッドコーチ(65)は「(準備期間の短さは)差し引きできない。それをカバーする何かがあるべき」と強い口調で言い放った。

 今年3月のリオ五輪最終予選では、世界3番手を争うウクライナに敗れ2位通過。そこから多種多彩なリフトなどを取り入れ、「完璧にしたら(世界2番手の中国に)勝負をかけられるプログラムを用意した」と胸を張る。

 見た目には派手になったが、あくまで重要視するのは“水”というシンクロにとって不可分な要素だという。

 「水は魔物。一体化したら川のようにすーっと進むけど、水にぶつかって濁流になれば荒々しくなる。今は1人1人がぶつかり合いをしてる。見えないところに原因がある。水が選手に味方してくれるように持って行かないと。それをやってるのがロシア。(水上の)足ばかり合わそうとしてるけど、うわべに走ってたら本当の演技はできない」

 決勝で修正し、五輪でのメダル奪還に向けた方向性を見極める。

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