女子マラソン日本人2位小原怜の涙
「名古屋ウィメンズマラソン」(13日、ナゴヤドーム発着)
リオデジャネイロ五輪代表の“残り1枠”をめぐって、マラソン挑戦2回目の小原怜(25)=天満屋=が、ギリギリまで結末のわからない好勝負を演じた。田中智美(28)=第一生命=とラスト5キロを並走するデッドヒートを繰り広げ、わずか1秒差で日本人トップを惜しくも逃し、2時間23分20秒で3位となった。
ともに先頭集団で30キロ過ぎると、スパートをかけたキルワに田中がついていった。「対応できなかったけど、まだまだ勝負はこれからだと思った」と小原。37キロ手前で並び、以降は激しい日本人トップ争いを繰り広げた。勝負が決したのはゴールのナゴヤドームに入ってから。両者スパートをかけたものの、小原はわずかに及ばず、倒れ込んで顔を手で覆った。
初マラソンの昨年は15キロの給水地点で転倒。124位と惨敗し、「マラソンは甘くないと知った」。今回は大善戦したものの一歩及ばず、「(日本人)1番以外は意味がないことは十分わかっている。今回は勝負の詰めの甘さを味わわせてもらった」と目に涙を浮かべた。
リオ五輪出場の希望は捨てていない。「私にはまだ1万メートルが残っているので、最高のスタッフと練習に取り組みたい」。6月の日本選手権に向けて気持ちを切り替えた。