「体操アジア選手権・第１日」（３１日、広島県立総合体育館）

　女子団体と個人総合が行われ、日本は２３１・８００点で０８年大会以来２度目の優勝を飾った。

　１５歳の新エース、杉原愛子（１５）＝梅花高＝が全４種目で安定した演技を並べ、５８・０５０点で個人総合を制する活躍でチームをけん引。同じく１５歳の宮川紗江（１５）＝セインツ体操ク＝が床と跳馬で全体１位の得点をマークして勢いづけた。新戦力が躍動し、１６年リオデジャネイロ五輪出場権の懸かる１０月世界選手権（英グラスゴー）に向け手応えをつかんだ。

　ＮＨＫ杯女王の杉原が出場選手中唯一、全４種目で１４点台という安定感を発揮すれば、宮川は日本が苦手とする床と跳馬で大技を完遂。日本女子は近年の主要国際大会で中国を上回ったことはない。中国が実質“１・５軍”だったことを差し引いても、１０月の大一番に向け、大きな１勝となった。

　ともにシニアの国際大会は初めて。杉原は「緊張したけど、団体と個人で優勝できて、世界選手権につながると思う。すごくうれしい」とニッコリ。宮川も「自分の得意種目で役割を果たせてよかった」とはにかんだ。

　塚原千恵子監督も「床と跳馬は宮川さんが最後に出てきて、得点を稼いでくれた。そこが大きかった。杉原さんはすごく落ち着いていて、本番で良いものが出る」と１５歳コンビの活躍に目を細めていた。