水連内紛…上野競泳委員長交代へ

 日本水泳連盟は27日、都内で6月の改選に伴う次期役員候補者の選定委員会を行い、上野広治競泳委員長(56)の交代が濃厚となった。後任は決まっておらず、水連は上野氏が推薦する人物を起用する考えを示した。

 この日は委員会前に話し合いの場が設けられ、渦中の上野氏は「執行部全員に私の考えは伝えた」と話し、「(自身が)解任ではないことを確認した」と説明。鈴木会長も「解任は絶対にない。私からお伝えして、水連の総意として納得いただけたのでは」と、一定の前進があったことを示唆した。

 後任について泉専務理事は「2020年東京五輪に向けて、上野さんとタッグを組みやすい人が望ましい」と、上野氏が推薦する人物を最優先で起用すると説明。「上野さんにはより高い立場で見てほしい」と、強化本部長として競泳以外の4種目の強化にも尽力してもらうと説明した。

 ただ、世界選手権(7月開幕、ロシア・カザン)を直前に控え、リオデジャネイロ五輪が1年後に迫るこの時期に競泳委員長が替わる異例の事態に、現場の混乱が懸念される。

 泉専務理事は「いち早く東京五輪に向けた体制を作りたい」と話すが、上野氏は「まずはリオがあっての東京五輪」と、考えには相違も見られる。

 競泳日本代表の平井ヘッドコーチは、上野競泳委員長が交代した場合、辞意も示唆しているだけに、現場の動揺は避けられそうにない。

 上野氏は「(競泳委員長を)続けようが続けまいが、リオに向けて気持ちは変わらない。選手が動揺することのないような体制をしっかり敷けるように執行部が考えてくれると信じている」と話した。

 新体制は6月13日の理事会までに人事案をまとめ、6月28日の評議委員会、理事会を経て発足する。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス