鈴木桂治 斉藤氏の息子2人を国士舘で

 柔道男子の95キロ超級で84年ロサンゼルス、88年ソウルと五輪2大会連続金メダルを獲得した斉藤仁氏が、がん性胸膜炎のため20日午前2時56分、大阪府東大阪市内の病院で亡くなった。54歳。青森県出身。

 突然の訃報に、柔道界は悲しみに包まれた。現在の国士舘大監督で、斉藤氏と師弟関係にあったアテネ五輪100キロ超級金メダリストの鈴木桂治は「朝の3時ぐらいに電話があって知りました。覚悟はしていたけど、先週お会いしたときには笑顔もあったし、冗談もいっていた。まさかこんなに早いタイミングとは…」と、言葉を詰まらせた。

 明るい人柄で知られた斉藤氏だったが、柔道着を着ると厳しい指導で選手たちを鍛え抜いた。

 鈴木は「あの熱血指導は忘れられない。大学2、3年の頃は夜中の3時まで練習したし、浴場では『ところで今日の寝技だけど』といって、みんな裸のまま寝技の練習をしたこともあった」と猛練習の日々を思い出しながら「自分の人生の道を切り開いてくれた人。すべて自分の中に生きている」と、感謝の言葉を並べた。

 そして誓ったのは恩返し。斉藤氏には柔道をしている息子2人がおり「個人的な思いをいえば、息子さん2人を国士舘で預かって、国士舘の柔道を継承してもらいたい」と話した。

 そして、全日本の重量級のコーチとしても「斉藤先生は『柔道は重い方が顔なんだ。お前はその重責を担っている。やりがいがあるだろう?』とおっしゃっていた。目標は100キロ、100キロ超での五輪での金メダル。世界で1番強い階級にしたい。これだけ強くなりましたと、見せたいし、報告したい」と、誓いを立てた。

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