羽生 涙ぬぐいリンクへ「絶対跳ぶ」

 負傷したが強行出場し2位に入った羽生結弦のフリー=上海(共同)
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 「フィギュアGPシリーズ第3戦・中国杯」(8日、上海)

 男子フリーの直前の公式練習で、ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(19)=ANA=が閻涵=エン・カン=(中国)と激突。相手の右肩にあごが当たり、羽生はリンクに約2分間倒れ込んだ。

 起き上がった羽生は頭部から流血し、リンクにも血がこぼれた。顔面は蒼白。何度もふらつきながらリンクサイドに戻り、6分間の公式練習は一時中断された。

 頭にテーピング、あごに絆創膏(ばんそうこう)を貼った羽生は、リンクサイドでオーサー・コーチに「一番大事なことは体のことだ」と声をかけられ、大粒の涙を何度もぬぐった。

 約10分後に再びリンクに戻ると、大きな拍手と歓声を送るスタンドへ自身を鼓舞するように右手を突き上げた。

 そのまま気迫のこもった表情でトリプルアクセルと4回転ジャンプを決めたが、サルコーは失敗。その瞬間は腰をかばい、顔をしかめたものの痛みをこらえて立ち上がると、「絶対跳ぶ」とつぶやき何度もうなずいた。

 今季初戦の羽生は、前日7日のショートプログラム(SP)ではジャンプのミスが目立ち、まさかの2位スタートとなった。

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