大谷翔平 スタメン復帰でマルチ 激走適時内野安打で5戦ぶり打点 監督「体の状態がいい彼にできないことはない」
「ジャイアンツ4-6ドジャース」(13日、サンフランシスコ)
腰の張りのため12日のパドレス戦を欠場したドジャース・大谷翔平選手(29)がジャイアンツ戦に「2番・指名打者」で2試合ぶりに出場し、5打数2安打1打点をマークした。
心配は要らない。そう言わんばかりのフルスイングで、大谷が腰の不安をぬぐい去った。初回。ベッツが先頭打者アーチをたたき込んだ直後の第1打席、その初球。真ん中付近に甘く入ってきた152キロシンカーを逃さずに捉えると、打球は右前で跳ねた。打球速度は106マイル(約171キロ)。いきなりの力強い一振りは、状態の良化を感じさせた。
腰に張りを訴え、「早い段階で長引かないように」と大事を取って12日のパドレス戦を欠場。1試合休養しただけでスタメンに復帰した。1-3の五回2死三塁で迎えた第3打席では、二塁へのゆるいゴロに全力疾走。セーフになって適時内野安打とすると、言葉にならない声を上げ、右拳を握った。2試合ぶりのマルチ安打で、5試合ぶりの打点を記録した。
延長十回無死二塁の絶好機で迎えた第5打席では、珍しく球審の判定に感情をあらわにするシーンもあった。カウント2-1からの4球目。6番手左腕が投じた外角の変化球をストライクと判定され、思わず首を振った。最終的に空振り三振に倒れると、厳しい表情を浮かべ、何かをつぶやきながらベンチへ戻った。
チームはこの回に勝ち越し、連敗を免れた。ロバーツ監督は試合後、復帰初戦で躍動した大谷を「誰よりも打球を遠くに飛ばせ、誰よりも速く駆ける。体の状態がいい彼に、できないことはない」とたたえた。一息入れてここからまた、快打を放ち続けてくれるに違いない。