青木ノリノリPS8連勝!WS進出

 「ア・リーグ優勝決定シリーズ・第4戦、ロイヤルズ2-1オリオールズ」(15日、カンザスシティー)

 両リーグの優勝決定シリーズ第4戦が行われ、ア・リーグで青木宣親外野手(32)の所属するロイヤルズがオリオールズを破って4連勝し、1985年以来29年ぶり3度目のワールドシリーズ(WS)進出を決めた。ロイヤルズのポストシーズン(PS)初戦からの8連勝はメジャー最長記録で、前回PSに出場した1985年を含めると11連勝。ア・リーグ優勝決定シリーズMVPにはケーンが選ばれた。ナ・リーグはジャイアンツがカージナルスに逆転勝ちして3勝1敗とし、WS進出まであと1勝に迫った。

 超満員のカウフマンスタジアムが歓喜に揺れた。最後の打者ハーディを守護神ホランドが打ち取ると、ベンチの最前列で身を乗り出していた青木が先頭で飛び出した。メジャー新記録となるPS初戦からの8連勝で、29年ぶりのリーグ制覇。「これでやっとワールドシリーズの舞台に立てる。あとは世界一を取るだけ」。チームメートと抱き合いながら声を弾ませた。

 王手をかけて臨んだ第4戦も、いつも通りの戦い方だった。初回、エスコバルが安打、青木が死球で塁に出る。3番ケーンの犠打で1死二、三塁とすると、4番ホスマーは一ゴロ。相手は本塁でのアウトを狙ったが、走者にタッチした捕手のミットからボールが転がる間に二走の青木までが生還した。

 「デッドボールだけど、ああいう形でも塁に出て得点にも絡んだ。あの2点で逃げ切れると思わなかった」

 立ち上がりにそつなく2点を奪えば、後はいつもの勝ちパターン。五回に左翼手ゴードンがフェンスに激突しながら大飛球をキャッチし、六回以降は盤石の救援陣がピシャリ。レギュラーシーズンで両リーグ最多の211本を記録したオリオールズを守り勝つ野球で圧倒し、青木も「投手陣が良すぎるくらい。ファンの声援で押される感じもある」とうなずいた。

 ワイルドカードゲームから始まり、シャンパンファイトは今季4度目。勢いがある。自信もある。29年ぶりの大舞台も普段通りに戦えば、きっと5度目の美酒が待っている。

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