国内最大級の「ダリ展」、京都で始まる

スペイン、アメリカの3つの「ダリ美術館」が作品収集に協力した国内最大級の「ダリ展」が、7月1日から「京都市美術館」(京都市左京区)で開催。初期の作品から1989年に没するまでの作品193点が一堂に会した。

記者会見の席で「国立ソフィア王妃芸術センター」(スペイン)の副館長が、「ダリの作品は見るごとに新しい発見があり、それを楽しんでもらいたい」と述べたように、一瞬立体映像かと思う作品『ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌』など、見る者を驚かせる多くの作品が展示されている。また、作品『謎めいた要素のある風景』など、どの作品タイトルも文学的かつシュール。描かれた絵画を読み解くヒントにもつながり、必ずチェックしたい。

立派な髭が印象的なサルバドール・ダリは、不思議な空間を描く「だまし絵」的な作風が特徴的な芸術家である一方、ジュエリーや舞台・映画芸術など、戦中、戦後と様々な分野で活躍した。ディズニーやヒッチコックなど多くのクライアントからの依頼に応えるという意味では、今でいうクリエイターに近い存在だったのかもしれない。『不思議の国のアリス』など、彼の挿絵によって人気を不動にしたものなど、そうした実績を見れば彼のクリエイターとしての素質が高かったこともうかがい知ることができる。

油彩画、彫刻に加え、舞台美術のためのスケッチや本の挿絵、映像作品に至るまで彼の創作の軌跡をたどり、その魅力に迫る展覧会。期間は9月4日まで。観覧料は、一般1600円。高大生1100円、小中生600円。

取材・文/谷知之

(Lmaga.jp)

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