新庄サヨナラ!創部86年目で初聖地へ

 「高校野球秋季中国大会・準決勝、新庄3‐2高川学園」(2日、倉敷マスカット)

 新庄は高川学園にサヨナラ勝ち。決勝に初進出し、創部86年目で春夏通じて初の甲子園出場を確実なものとした。岩国は倉敷商を下し、14年ぶり3度目の決勝戦進出。両校は3日に中国地区王者をかけ戦う。

 劇的な幕切れだ。サヨナラ勝利で来春のセンバツ出場を確実なものとした。新庄ナインは拳を突き上げ一斉にベンチを飛び出した。

 2‐2の延長十回1死満塁。西島晴人内野手(2年)が放った打球が左翼手の頭上を越えた。激闘にピリオドを打つ値千金の一打。殊勲の男は「開き直った。いい打撃ができた」と目尻を下げた。

 11年と今年、夏の県大会決勝戦で涙をのんだ。これが“3度目の正直”。迫田守昭監督(68)は「県の北部地区で初めて(の出場)。地元の支えがあったからできた」と感謝の言葉を口にし表情を崩した。

 県内で有数の進学校に、07年8月、広島商で夏の甲子園に2度出場経験がある同氏が監督に就任した。これが転機となった。「迫田監督の下で野球がしたかったし、勉強もしたかった」と西島。名将を慕い、文武両道に憧れる選手が次第に集まった。

 部員は全員が寮生活だ。練習後は毎日、グラブをペンに持ち替え勉学に励む。携帯電話は禁止。テレビも部屋にはない。野球と勉強に集中できる環境がチームを強くしてきた。

 3日は初優勝を目指し岩国と対戦する。「気持ちを切りかえて戦う」と迫田監督。中国王者となり、来春へ弾みを付ける構えだ。

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