【ボート】GP出場者のリスク軽減を望む

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 2016年のSG・グランプリは瓜生正義が制し、自身初の黄金ヘルメットを手にした。そのグランプリで話題になったのが篠崎元志、仁志の兄弟でのグランプリ参戦だ。しかし、兄の元志は12月6日の福岡周年優勝戦で負傷(妨害失格)。出場が危ぶまれた中での出走となった。結果はトライアル1stで敗退、私傷病で帰郷となったが「事故した瞬間から出ようと思った」と強い気持ちを持って決戦の舞台に登場。勝ち上がれず残念な結果に終わったが、兄弟でグランプリに臨むという強い思いを感じた。

 昨年のグランプリ出場権は1月1日からSG・チャレンジカップが終了する11月27日までの獲得賞金で争われ、出場メンバーが決まってからは、グランプリ開幕までの間に3節のG1戦が開催された。どの開催にも高い意識を持って臨む選手ばかりだが、グランプリ出場権が決まったあとのG1戦は戦いにくさがあるはずだ。年末に大舞台を控えていても、地元での周年ならいつも以上に勝負しないわけにはいかない。その結果、フライングや事故での負傷などのリスクが伴ってしまう。グランプリは間違いなく1年で1番大きな開催。そこに負傷明けや、F2で事故点が高い状態など12月中にリスクを背負って出場するのは選手はもちろん、ハイレベルなレースを期待しているファンも残念である。

 個人的には3年前のように12月はG2戦開催にして、翌年のクラシック出場権を争う形の方がいいと思う。さらにグランプリ出場選手にチャレンジカップから本番まであっせんしない手もある。これでレース勘はイーブンになるし、出場が決まってからのケガやS事故のリスクはない。出場選手はレースでの収入はないが、その間はイベントやPR活動で出演料を支払う形にすれば多少なりとも金銭的な埋め合わせもできる。出場権を手にするだけでも難しい最高峰の舞台。選手に万全の態勢で臨ませるためにも、12月の開催日程はもう少し調整が必要だと思う。(関西公営競技担当・貞友之)

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