【天皇賞】エイシンヒカリ快速逃走だ!狙う国内初G1制覇

 「天皇賞(秋)・G1」(30日、東京)

 夢のカードが実現する。秋の古馬中距離王決定戦は超豪華メンバー。特に現在レーティングで世界2位タイにつけるエイシンヒカリと、同7位タイ・モーリスの海外G1・2勝馬の初対戦は必見だ。この2頭の激突は、国内ではこれが最初で最後。世界を驚かせた快速ヒカリか、昨年の年度代表馬モーリスか-。府中の長い直線で繰り広げられる名勝負を見逃すな。

 日本の誇る超特急が貫禄を示すか。海の向こうで勲章をかっさらい、一層たくましさを増したエイシンヒカリが府中の決戦に臨む。「自分との戦いだからね。だけど、楽しみにしている」。武豊が相棒に期待を込めた。

 外ラチへ大斜行しながら逃げ切った14年アイルランドTが、その名を世に知らしめた最初のレースだった。15年はエプソムC、毎日王冠を連勝。続く秋盾はイレ込みもあって9着に敗れたが、暮れの香港C・香港G1で海外G1制覇に成功。今春のイスパーン賞・仏G1では10馬身差をつけて押し切るというワンサイド勝ちを見せた。

 そのパフォーマンスが高く評価され、IFHA(国際競馬統括機関連盟)によるワールドベストレースホースランキングでは堂々の1位にランクイン。世界のホースマンにヒカリの存在をアピールしたが、前走のプリンスオブウェールズS・英G1では最下位6着に終わった。「レース途中でスイッチが入って…」と名手が振り返るように、気性的な危うさを内包している。ただ、うまく走りに転化できた際の底力は言わずもがなだ。

 遠征後は休養を挟んで8月下旬に帰栗。現在、世界ランクは2位タイとなったものの、能力に陰りはない。栗東CWでの1週前追いで、6F77秒5の猛時計をマークしたのが何よりの証しだ。主戦が「去年の毎日王冠の1週前もこんな感じだった。状態はいいと思う」と笑みを浮かべれば、坂口師も「今は太めだけど、ちょうど良くなるんじゃないか」と相好を崩す。

 今回は国内復帰初戦にして国内最終戦。今後は連覇の懸かる香港C・香港G1(12月11日・シャティン)に参戦し、引退することが決まっている。「日本でG1を勝つのはラストチャンス。世界トップレベルの実力を日本のファンに見せたい」とユタカはJRA・G1初Vに意欲。昨年の雪辱を果たすとともに、改めて日本のファンに快速逃走を見せつける。

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