【新潟2歳S】イブキ豪快加速 新種牡馬の父にタイトル贈る

 「新潟2歳S・G3」(28日、新潟)

 来年のクラシックを目指す東西の有力馬が絶好の動きを見せた。新種牡馬ルーラーシップ産駒の勝ち上がり第1号となったイブキは24日、美浦Wで軽快なフットワークを披露。重賞初Vに向けて態勢を整えつつある。栗東ではモーヴサファイアが坂路で楽々と好時計をマーク。前走からの上積みをアピールした。

 父譲りの豪快な走りで美浦Wを躍動した。新種牡馬ルーラーシップ産駒の勝ち上がり第1号を決めたイブキは田辺を背に3頭併せ。ショウナンアイ(4歳500万下)を4馬身追走、ライジングリーズン(2歳新馬)を3馬身後ろに従える形でスタート。3頭の差が詰まった直線で僚馬2頭の間を突くと、手綱を持ったままでグイグイと加速していく。4F54秒7-40秒1-12秒7をマークし、前者に半馬身先着、後者に併入してゴールを駆け抜けた。

 初コンビとなる鞍上は納得の表情で引き揚げてきた。「乗りやすい馬でした。走りも悪くなかったですね」。動きを見守った奥村武師も「先週の水曜、日曜にしっかり負荷をかけているので、きょうはやり過ぎないようにという指示。ジョッキーも好感触を抱いてくれたようです」と納得の表情を浮かべた。

 2着馬が次戦を快勝するなど、素質馬がそろった新馬戦を好位から抜け出してV。その後は約2カ月の放牧を挟み、しっかりとケイコを積んできた。「もうふた回りくらい馬体が大きくなってほしい。求めるものが大きい馬ですから」。指揮官の辛口ジャッジは期待の表れだ。「それでもここまで順調に来ているし、カイバもしっかり食べています。強い調教にもよく耐えて頑張っていますよ」と目を細めた。

 大きな期待を背負って種牡馬入りした父にJRA初勝利をプレゼントした孝行息子。今度は初重賞タイトルを贈り、勲章を手に来年のクラシックへ夢をつなげる。

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