【札幌記念】ロジチャリス本格化 大物食いへ好天願う

 「札幌記念・G2」(21日、札幌)

 本格化した国枝厩舎期待の素質馬が、強豪撃破へきっちりと仕上げてきた。ロジチャリスが18日、札幌芝の併せ馬で上々の動きを披露。エプソムC4着以来、2カ月ぶりでも態勢は整っている。伸びしろをたっぷりと残す4歳馬。陣営が望む馬場の回復がかなえば、激走のシーンがあっても驚けない。

 台風一過の澄み渡る青空。まぶしい朝日を全身に浴びながら、ロジチャリスは入念に体をほぐした。札幌の角馬場で30分のウオーミングアップを終え、芝コースで最終リハ。レトロクラシック(4歳1000万下)を5馬身追走し、楽な手応えで併入に持ち込んだ。

 5F67秒6-38秒1-12秒2。地味に映る時計に、宮田助手は「日陰の部分はまだ雨で湿っているんですよね。それで前半はフワッとするような面も見られた。ノメっていました」と苦笑いを浮かべる。2カ月ぶりの実戦でも「体が締まっていい出来です」と状態自体には太鼓判を押した。

 デビュー時から高評価を得ていた逸材だ。550キロの馬体を持て余しながらも、3歳時のラジオNIKKEI賞では4着。確かな素材が今春から花開きつつある。「トモがしっかりして芯が入った。以前とは違って、体が伸び切ることなく走れている。だから“タメ”が利くんです」。収縮力が増し、切れが加わってきたことがその要因だ。

 前走のエプソムC4着に続き、2戦連続での重賞参戦。さらなる相手強化にも宮田助手はチラリと色気をのぞかせる。「前走もよく頑張った。小回りなら千八よりも二千の方が競馬はしやすい。あとは天気ですね。もう少し馬場が乾いてくれれば」。伝統G2戦での大物食いへ、週末の天候が大きなポイントになりそうだ。

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