【天皇賞】ヒカリ光速の逃げで歴史刻む
「天皇賞(秋)・G1」(11月1日、東京)
低い重心を保ったまま、全身を柔軟に使って駆け抜ける。30日、栗東CWを経由し坂路を上がったエイシンヒカリの存在感は、決戦前々日も際立っていた。無理に抑えるのではなく、内ラチ沿いを自然体で疾走。坂上手前でスッと自ら加速し、4F64秒7-14秒4のタイムを刻んで栗東でのラストチェックを終えた。
「使ったあとの回復が以前より随分早くなり、順調にきている」と坂口師は、体調の良さを確認して満足そうな表情を見せる。「枠順もいいところ。できれば偶数が良かったけど、ぜいたくは言えないからね」。前哨戦の毎日王冠を鮮やかに逃げ切り、充実ぶりを誇示。4歳の秋を迎えて進化した姿をアピールした。「本当にいいフォームで走れるようになった。1度使ったことで今回はさらに息遣いも変わってくるはず」と前向きな言葉が次々と口を突く。
デビュー以来9戦8勝。敗れたのは道中、力みが見られた昨年12月のチャレンジC(9着)だけだ。「少々のハイペースでも、リラックスして走った方がいいタイプ。(前半5Fを)58秒で行ってもバタッと止まることはないはず」。今回は2000メートル。58キロを背負ってあと200メートルを乗り切るのは決して容易ではないが、自然体を崩さなければVロードを突き進むことも可能になる。17頭を引き連れて直線へ。“光速”の逃げで歴史を刻む。
