【大阪杯】キズナ豪快 仕上がり完璧

 「大阪杯・G2」(5日、阪神)

 連覇へ向けて、名手も思わずしびれた。長期休養明けをひと叩きされた昨年の覇者キズナが1日、栗東CWで文句なしの最終リハを敢行。十分に上積みを感じさせる動きに主戦・武豊がうなった。また美浦坂路では、この後、英国遠征を控えるスピルバーグが、昨秋のジャパンC(3着)以来の一戦に仕上がりの良さをアピールした。

 一段とたくましさを増した青鹿毛が、雄大かつパワフルな姿を披露した。主戦を背に、栗東CWでキズナがたたき出したタイムは7F93秒9-36秒6-11秒9。それは誰もが納得せざるを得ないものだった。

 前半から飛ばして行ったが、決して無理はしていない。とにかくダイナミックだ。それでいて一切のブレがない。併走相手の僚馬ステイウェル(5歳1000万下)を6Fで3秒1追走し、完璧過ぎる内容で、最後は1馬身突き放した。

 「すごい走りです。状態はいい。間違いなくいい」。数多くの名馬に騎乗してきた武豊も、興奮気味に抜群の手応えを伝えた。「肩ムチの必要はなく、少しのアクションで反応してくれた」と称賛は止まらない。見守った佐々木晶師も、青写真通りの仕上がりに「チェックしたいことは先週の段階で終わっているからね。でも、すごい追い切りだったね。時計もそうだけど、迫力がすごいよ」とうなずいた。

 前走の京都記念は骨折明けで9カ月半ぶり。とはいえ、長期ブランク明けを自身の精神力で克服し、鼻+首差3着と存在感を示した。「一度使われたことで体のシルエットがスッキリとしてきた。無駄なところが筋肉になってきてくれた、という感じ」と指揮官は、思惑通りの上昇カーブに笑みをこぼす。

 「勝たないといけない馬。秋には大きな目標(凱旋門賞)があるし、そこに向けてもいいレースをしたい」と主戦が気を引き締めれば、指揮官も「本番は先だけど、あまり惨めな競馬はしたくない」と意気込む。今度は結果を求める一戦。パーフェクトな最終リハを敢行したダービー馬が貫禄の走りを見せつける。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス