【シリウスS】ビクター半信半疑
「シリウスS・G3」(4日、阪神)
トップハンデタイの58キロが物語るように、ナムラビクターは今回の顔触れでは文句なしの実力No.1。だが1日、栗東CWで行われた追い切りは、見た者を大いに悩ませるものだった。
コース入りを嫌がると、尻に長ムチを打たれても、立ち止まったり後ろ蹴りをしてみたり。やっと歩き始めたと思ったら突然立ち止まり、後ろ歩きをする始末だ。10分近くわがままな面を見せてようやく納得したのか、6F手前から一気に加速を開始。6F84秒1‐39秒2‐13秒4と最後まで脚色は乱れず、余力十分に駆け抜けた。
下馬した小牧は汗びっしょり。「追い切りをやれないかと思った。とにかく無事にやれたのが何より」と“完走”を喜ぶ。「動いたし、仕上がりはいい。ただ少し気になるのは息遣い。気難しさが出てきた」。アンタレスS勝ちを含めて、阪神ダートでは4戦3勝の実績馬だが「楽に勝つか、実戦でも気ムラな面を見せて凡走に終わるのか。どちらかと違うかなあ」と半信半疑の思いを隠せなかった。