【新潟2歳S】マレット出世街道猛進だ

 「新潟2歳S・G3」(31日、新潟)

 出世レースをモノにするか。関西馬ヒルノマレットが好ムードだ。新馬戦はオルフェーヴルの全弟などが出走してファンの大きな注目を集めたなか、しぶとい走りで完勝。秘める素質の高さをアピールした。中間も好調を維持。北出厩舎が、先月の函館2歳Sを連闘で逃げ切ったアクティブミノルに続き“2歳S連勝”を決める。

 “登竜門”を鮮やかにくぐり抜け、さらなる高みを目指す。激戦を勝ち上がったヒルノマレットが好気配だ。初陣はオルフェーヴルの全弟アッシュゴールド、トーセンスターダムの異父弟ネオスターダムなどが集まった注目の一戦。道中は2番手につけると、直線では手応え良く伸びてライバルを蹴散らした。

 「豪華メンバーを相手に勝てたし、夢が広がった。前走後は軽いソエが出たが、今は固まってきている。大丈夫でしょう」とうなずくのは、94年の3冠馬ナリタブライアンなどを手掛けた村田助手。先の函館2歳Sを制した僚馬アクティブミノルに続き“2歳S連勝”といきたいところだ。「厩舎の流れがいいですからね。この馬も頑張ってほしい」と腕利きは期待を寄せた。

 関係者の間で、ひそかに高い評価を集めていた一頭だ。「2歳馬離れした落ち着きがあってフットワークも良かったからね。デビュー前から“これは走るぞ”と、よだれを垂らしながら見ていたよ」と北出師は笑う。「前向き過ぎるところがあるので、中間はメンコを着けている。レースでも着けるかどうかは考えたい」。重賞初Vに向けて“新兵器”の投入も示唆した。

 昨年ワンツーのハープスターにイスラボニータ、11年2着のジャスタウェイなど、近年はG1ホースをコンスタントに輩出している出世レース。「クラシックに出したい」と指揮官の鼻息が荒くなるのも当然だろう。来春に思いをはせ、新潟外回りの長い直線で自慢のしぶとさを発揮する。

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