【マイラーズC】ブリーズ新風吹かせる

 「マイラーズC・G2」(27日、京都)

 マイル界に新しい風が吹く。エールブリーズが4歳春を迎えて本格化。折り合いに進境を見せ、重賞に手が届くところまできた。イスラボニータの皐月賞制覇で注目を集めるフジキセキ産駒が重賞初Vを狙う。

 期待のフジキセキ産駒が軌道に乗った。エールブリーズは前走のダービー卿CTで4着。直線で少し追いづらい場面がありながらも健闘した。「スムーズだったら3着はあったかな。掛からなくなった」と鮫島師は折り合いの成長を強調する。

 能力はあるが、気性面の難しい血統。早い時期から素質の片りんを見せながらも、オープン入りを果たしたのは昨年の11月だった。

 以前は短距離の追い込み馬だった。当時コンビを組んでいた川田が長い目で見ようと、後方で折り合いに専念したもの。「川田騎手が先のことを考えて乗ってくれていたのが大きい。我慢することを教えてくれたから」と担当の松浦助手が説明する。

 レースぶりが進化した最近はマイルでも好位から運べるようになった。「前走は中山マイルの外枠で出して行っても折り合った。攻めでも辛抱できるようになったし、大人になった」と目を細める。

 京都コースは〈1・3・0・1〉の好成績。「早めに抜け出すような競馬で」。安田記念(6月8日・東京)へ向けて、重賞初勝利で弾みをつける。

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