【ドバイDF】ジャスタ父子ドバイ制覇

 「ドバイデューティフリー・G1」(29日、メイダン)

 日本を代表する牡、牝の5歳馬2頭がドバイの地で躍動した。デューティフリーに参戦したジャスタウェイは、従来のコースレコードを2秒以上も更新。2着馬に6馬身1/4差をつける圧勝で海外デビューを決めた。続くシーマクラシックでは、ジェンティルドンナが直線での不利を見事にはねのけて勝利。昨年2着の雪辱を果たした。ドバイでのG1制覇は、11年のヴィクトワールピサ(ワールドC)以来、3年ぶり。日本馬の海外G1制覇は23勝目となった。

 その圧倒的な走りには、世界が度肝を抜かれ、感嘆したに違いない。後方3番手から4角で先団を射程圏に入れると、ジャスタウェイは抜群の手応えをストレートに反映させて伸びる、伸びる。直線半ばで抜け出すと、後続を一方的にちぎり捨てて6馬身1/4差でゴールを貫いてみせた。

 初の海外遠征と、それに伴う環境の変化、さらにはナイター競馬も関係なし。「逃げ馬の2番手につけるつもりでいたが、出遅れたので」とレースプランの変更を余儀なくされながら、福永は慌てなかった。「今年に入ってまた馬がひと回り良くなっていた。日本での調子を維持できていれば勝負になると思っていました」と手応えを携えていたからだ。

 「強い勝ち方をしたが、驚きはありませんでした。陣営が苦労をして完璧に仕上げてくれたおかげです」と完全無欠の世界デビューに胸を張る。フリーアナウンサーの松尾翠との間に第1子となる長女が23日に誕生し、パパになったばかり。ゴールの瞬間、右手でガッツポーズを見せた鞍上は「いい報告ができます」とうなずいた。

 1分45秒52の走破時計は従来のレコードを2秒以上も更新。コースレースとしては07年アドマイヤムーン(当時はナドアルシバ開催)以来の日本馬Vで、06年にシーマクラシックを制した父ハーツクライに続く親子ドバイ制覇となった。当初は帰国後、安田記念(6月8日・東京)参戦を見据えていたという須貝師は“世界転戦”に踏みだす可能性も示唆する。

 「(次戦は)安田記念の予定だが、海外という選択肢もあるかもしれない」。その候補には香港・シャティンで行われるG1で、予備登録を済ませているチャンピオンズマイル(5月4日)、クイーンエリザベス2世C(4月27日)も挙がりそうだ。今後は4月4日に帰国の途に就く予定。4歳秋に本格化した父に酷似する成長曲線を描き、国内外でさらなる飛躍を誓う。

編集者のオススメ記事

レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス