【マイルCS】ユタカG1・100勝

 「マイルCS・G1」(17日、京都)

 もがき苦しんだ不振から脱出し、2年ぶりのG1勝利で復活をアピールしてから1年。武豊騎手(44)=栗東・フリー=が、前人未到の大台に到達した。今春のダービーVで、あと“1”に迫っていたG1V100を、ディープインパクト産駒のトーセンラーで達成。101勝目へ、そして朝日杯FS(12月15日・中山)でのJRA・G1完全制覇へ‐完全に勢いを取り戻した天才の挑戦はまだまだ続く。

 競馬界のスーパースターにまたひとつ、大きな勲章が加わった。スーパークリークの菊花賞でG1初勝利を飾ってから25年、不世出の天才ジョッキー・武豊が、同じ京都競馬場で史上初となるG1通算100勝の大記録を打ち立てた。

 「中央(68勝)で、地方(25勝)で、そして海外(7勝)で。本当にいろんなところで勝って、長年かけて積み重ねてきた数字ですからね。これに関しては素直にうれしいです」。ユタカスマイルを浮かべた千両役者は観客席から「100勝おめでとう!」と祝福の声が飛ぶと、すらりとした手を伸ばしてファンに応えた。

 満点をつけられるほど、会心の騎乗だった。コンビを組むトーセンラーはこれが初のマイル戦。距離への対応が鍵だったが、百戦錬磨の名手は「1600メートルに合わすのではなく、ラーに合わせた競馬をするつもりだった」と柔軟に構えた。

 道中は後方3番手から進むと、4角まで息を潜めてじっと我慢。直線に向くと電光石火のごとく末脚を爆発させて馬群を割り、33秒3という究極の豪脚でゴール板を射抜いた。

 これがG1初制覇となったラーだが、武豊はこの馬の才能をデビュー時から見抜いていた。走法などが「父ディープインパクトのDNAを色濃く受け継いでいる」と断言。G1の舞台ではなかなか開花しなかったが、この日は最大限に力を引き出した。「全てがうまくいったけど、きょうは本当に強かった。最後の直線はディープみたいだったでしょ」と白い歯をこぼした。

 昨年、21回目の挑戦で初V。“鬼門”だったマイルCSを連覇するという形でついに到達した金字塔。印象に残るG1勝利を問われると、こう答えた。「思い浮かんでくるのが、凱旋門賞というふうにしたいね」‐。

 今年は4着に終わったキズナで来年再チャレンジを予定している欧州最高峰の一戦は、何としても手中に収めたい夢のタイトル。膨大なG1コレクションがそろっていても決して満足することはない。

 「まだまだ増やしていきたいね。来週101勝できるよう頑張ります」。まだJRAのG1完全制覇が懸かる朝日杯FSも残っている。武豊の飽くなき挑戦は、これからも際限なく続いていく。

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