【朝日杯FS】ロゴタイプ牡馬2歳政権

 「朝日杯FS・G1」(16日、中山)

 1分33秒4のレース&2歳コースレコードタイの好時計で、M・デムーロが騎乗した7番人気ロゴタイプが首差で2歳王者決定戦を制した。ローエングリン産駒は重賞初制覇をG1で達成。田中剛師は平地のJRA・G1初制覇となった。1・3倍の1番人気に支持されたコディーノは2着、ゴットフリートが3着、2番人気エーシントップも8着に終わり、いずれも無敗での戴冠はならなかった。

 攻略が難しいと言われるトリッキーなコース、外枠の不利を見事に克服して、7番人気の伏兵馬が2歳王者の座に就いた。ローエングリン産駒ロゴタイプが、好位から抜け出してG1初V。圧倒的な支持を集めたコディーノを首差で振り切って、栄光のゴール板を駆け抜けた。

 コースと同様に展開も難しいレースに。好スタートを決めたが、内からエーシントップ、外からマイネルエテルネルにかぶせられる。何とか3番手でなだめているところに、3角でコディーノが外から並び掛けてきた。

 M・デムーロは「非常に変わったレース。最初は速いペースだったが、途中からスローになって掛かる馬がいたり、難しい流れになった。コディーノが来たときは、オー・マイ・ゴッド!と思った」と振り返る。目まぐるしく位置取りが変わる展開にも、がっちりと手綱を押さえてコントロール。それが最後の踏ん張りにつながった。

 田中剛師は「外から馬が来たらハミを取るのは当然だが、そこをなだめてくれた。ジョッキーの腕が光った」と称賛。騎手時代は障害戦で活躍、調教師に転身後も障害戦ではマジェスティバイオで11年中山大障害、12年中山グランドJを勝っているが、平地のG1制覇は騎手時代を通じて初めて。「調教師としては駆け出しですが、こんなに幸運なことはない。いろいろな人に感謝したい」と声を震わせる。今後は未定だが「2000メートルくらいまでこなしてくれると思う」と鞍上は来春の進撃を後押しした。

 鞍上、指揮官ともに来週も大きな一戦を控えている。マジェスティバイオで中山大障害連覇を目指す師は「障害なら落ち着いて臨める」と力を込めた。デムーロはグランプリボスでこのレースを制した10年に、続く有馬記念をヴィクトワールピサで勝っている。再現を狙うグランプリにはエイシンフラッシュで参戦。「ガンバリマス!」と声を弾ませた。ともに引き続き舞台は中山。もちろん、目が離せない。

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