スノーフェアリー 凱旋門賞回避

 強敵が無念のリタイアだ。オルフェーヴル(牡4歳、栗東・池江)が挑む凱旋門賞・仏G1(10月7日・ロンシャン)の有力馬スノーフェアリー(牝5歳、英国)が故障により同レースを回避することが29日、明らかになった。英レーシングポスト紙の電子版が報じたもの。前肢に熱を持ったためで年内は休養する。

 連覇を果たした昨年のエリザベス女王杯後、香港ヴァーズ・香港G1を目指していたが、左前脚の故障で休養。復帰戦となった今年8月のジャンロマネ賞・仏G1でV発進を決めると、続く愛チャンピオンSでは昨年のキングジョージVI&クイーンエリザベスS・英G1を制したナサニエル、ブリーダーズCターフ・米G1を制しているセントニコラスアビーといった強豪を撃破して、レコードVを飾るなど健在ぶりをアピール。昨年も3着に好走しており、欧州のブックメーカーでも上位の支持を集めていた。

 10年のエリザベス女王杯を強烈なイン突きで制し、昨年は次元の違う脚で突き抜けた日本のファンにも知られた実力馬。ジャパンC(11月25日・東京)やブリーダーズCターフ(11月3日・サンタアニタパーク)も視野に入れていたとはいえ、出走すればオルフェーヴルにとって大きな壁のひとつだったのは明らか。また、ブリーダーズCターフに挑む僚馬トレイルブレイザー(牡5歳)にとってもライバル馬だった。日本競馬の夢、欧州の最高峰制覇のチャンスがさらに膨らんできたのは間違いない。

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