S・マックイーン監督の告白
スティーヴ・マックイーン監督(44)は、学校の先生から配管工以上の仕事には就けないと言われていたという。
失読症を患っているマックイーン監督は、監督作『それでも夜が明ける』が16日(日)に開催された英国アカデミー賞で作品賞に輝いたものの、職人にしかなれないと言われたことと告白した。「誰も気にしていなかったね。誰も自分の時間や注意をこの病気を抱える人たちに注いでなかったんだよ。その多くはとても才能があるのに、肉体労働にしか焦点を合わせていなかったんだ」
この映画では1841年に誘拐され、奴隷として身売りされて、白人の「主人たち」から人種差別を受けたニューヨーク出身の黒人であるソロモン・ノーソップの現実にあった話が描かれている。
マックイーン監督はザ・サン紙に「このテーマはある意味、記憶喪失的なところがあると思うんだ。だから僕は人々の目を覚ましたかったのさ」「いつも奴隷制度についての映画を作ることに興味があったんだ。それについての映画はほとんどないし、僕がその穴を埋めて、どう取り組めるのか試してみたかったんだ」と話している。
同式典での受賞スピーチの際、マックイーン監督は奴隷として生きている人の数が減少することと、この恐ろしい事実に焦点を当てる他の映画作品が必要なくなることを願うとコメントした。「今日でも2100万人もの人々が奴隷となっています。今後120年間も同じことが続いて、この作品のような映画をまた別の監督が作る必要がないことだけを願います」
(BANG Media International)