大家族貧乏アイドル・上原美優さん 謎の首つり自殺 直前のブログで恋愛問題告白

 【2011年5月13日付デイリースポーツ紙面より】  鹿児島・種子島出身で“大家族貧乏アイドル”として人気を博したタレントの上原美優(本名・藤崎睦美)さん(24)が12日未明、東京都目黒区の自宅マンションで首をつっているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁目黒署によると、自殺の可能性が高いという。第一発見者となった男性(26)とは交際していたというが、亡くなる直前のブログでは、恋愛についての切実な悩みを告白。昨年3月には心の支えだった母も亡くしており、精神的に追い込まれていたようだ。

 今月2日に24歳になったばかりの上原さんが、あまりにも早すぎる死を遂げた。

 誕生日にブログで「美優ちゃん強くなりました。だって24って大人やーん。24歳思いっきり楽しみたいと思います」と希望に満ちた言葉をつづってから、わずか10日。10人兄弟の末っ子だけに、自身も25歳で結婚し、子だくさんになることを望んでいたが、それもかなわぬ夢となった。

 警視庁目黒署や所属事務所によると、12日午前2時すぎに交際相手の男性が通報。上原さんは自宅のドアノブにベルトとスカーフをかけて首をつっていた。同署員が駆けつけたときには、すでに意識はなく、搬送先の病院で同3時37分に死亡が確認された。遺書はなかったが、愛用の手帳からは解読不明の殴り書きが見つかった。

 上原さんは11日はオフ。恋人と自宅で過ごしていたが、12日午前0時ごろに「少しだけ、1人になりたい」と話したため、男性が2時間ほど外出。その後、男性が上原さんに電話しても連絡が取れず、不審に思って部屋に戻ったところ、変わり果てた上原さんを発見した。

 事務所関係者は、第一発見者となった交際相手と最後に交わした会話の内容は、別れ話やケンカではなかったことを明かし、恋愛問題のもつれによる自殺を否定した。

 上原さんは、種子島で過ごした幼少時代の貧乏エピソードで人気者となり、現在はテレビとラジオ合わせて5本以上のレギュラー番組を抱えるなど、仕事は充実。今後のスケジュールも埋まっていたというが、9日のラジオNIKKEIの収録が最後の仕事となった。

 順調なタレント業とは対照的に、私生活は波瀾(はらん)万丈だった。09年5月に出版した初の著書「10人兄弟貧乏アイドル☆ 私、イケナイ少女だったんでしょうか?」では事務所の反対を押し切って、過去のレイプ体験や2度の自殺未遂を赤裸々に告白。昨年3月29日には、心のよりどころの母・藤崎イチ子さん(享年65)を亡くした。

 関係者によると、仕事には熱心に取り組むものの、精神的に弱いタイプ。母親を亡くしてからは精神状態が不安定な日が続いていたといい、別の関係者によると「お母さんのところに行きたい」と話すこともあったという。愛くるしい笑顔の裏には、人知れず多くの悩みを抱えていたようだ。

 上原さんの葬儀・告別式は、遺族の強い希望で、実家のある種子島で営まれる予定。日取りは遺体を現地に戻す関係で未定。上原さんは故郷に立ち寄ってから、最愛の母が待つ天国へと旅立つ。

  ◆ ◆

 上原さんは2009年に出版した著書「10人兄弟貧乏アイドル☆ 私、イケナイ少女だったんでしょうか?」で、2度、自殺を思い立った過去を明かしている。  最初にその考えがよぎったのは、中学生のとき。「嫌になった。学校も家も楽しくなかった」とし、「昼間、家にこもっていてふと目に入ったものは、洋服をつるすための竿。あの竿がかかっているロープに首を入れれば、死ねるなあ。死んだほうがましだよな」とそのときの心境を明かしている。ロープを手にした時に父親が現れたため、思いとどまった。  2度目は、芸能人を目指して上京した20歳のクリスマス。彼氏と別れたあとで、「この頃、精神状態はいつも不安定だった」という。睡眠薬と風邪薬を合わせて「がむしゃらにのどの奥につめこんだ」後、もうろうとしながら姉の和代さんに電話をし「ありがと…ね」と言ったところで意識を失った。次に目が覚めたときには、救急車の中だったとしている。

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