中村鋭一さん“六甲おろし葬” 道上洋三氏のリードで400人大合唱

 6日に肺炎のため87歳で亡くなった関西の名物パーソナリティー、中村鋭一さんの葬儀・告別式が10日、大阪府吹田市内で営まれ、400人が参列した。出棺の際は、熱狂的な阪神ファンだった中村さんがラジオ番組で歌唱して普及させた「六甲おろし」を参列者全員で大合唱。中村さんが先駆者となった関西の朝のラジオで40年以上番組を続けている浜村淳氏(82)、道上洋三氏(74)は生涯現役を誓った。

 阪神の球団旗がかけられた棺が車に収まると、最後は賑やか好きだった中村さんを「六甲おろし」の大合唱で見送った。2番以降の歌詞が分からない人が多く、何度も途切れそうになったが、ラジオ歌唱の伝統を引き継いだ道上氏が声を張りあげてリードし、全員で3番まで完唱。拍手喝采が起こり、中村さんらしい旅立ちとなった。

 道上氏は「(参列者で)3番までそらで歌えるのは僕だけと思いまして。歌った回数だけは先輩を超えましたから」とほほ笑んだ。中村さんの番組「おはようパーソナリティ」を引き継ぎ41年目になるが、「40年やっても追いつけないので、先輩の歳まであと13年は頑張らないといけませんね」と語った。

 中村さんが普及させた六甲おろしも、2番以降の歌詞普及が課題かと聞かれると「甲子園球場で歌詞を表示するから、皆が覚えない」と笑った。「来年は阪神優勝。中村さんは六甲山の上から、僕とリスナーが甲子園で歌います」と約束した。

 浜村氏は、中村さんの番組の3年後に開始したMBSラジオ「ありがとう浜村淳です」が44年目。スタート時に中村さんから「しんどさを楽しみや。声の調子悪なったら『龍角散』がええで」と激励されたという。中村さんの番組の俳句募集に応募したこともあったが「平凡でアカンと言われまして。ほめてくれたことは1度もなかったです」と頭をかいた。

 番組の50年継続を目指す浜村氏は「及ばずながら後をついていきます。中村さんに『早よこっちへ来いと呼ばないで』とお祈りしてきました」と生涯現役を誓った。

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