石田純一 たった3日で都知事選出馬断念…統一候補の確約得られず

 民進党への質問が出ると、額に手をやって苦笑する石田純一=港区の東京グランドホテル(撮影・西岡正)
 会見の最後に一礼する石田純一=港区の東京グランドホテル(撮影・西岡正)
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 野党統一候補ならばという条件付きで東京都知事選(14日告示、31日投開票)への出馬意志を表明していた、俳優の石田純一(62)が11日、都内のホテルで会見し「いろいろお騒がせいたしました」と、正式に出馬断念を発表した。石田は芸能関係の仕事契約上、この日を決断のタイムリミットと設定したが、統一候補の確約が得られなかったため、見送りを決めた。

 8日の条件付き出馬表明から、わずか3日後の断念会見となった。素足に革靴、時折笑みも浮かべる普段通りのスタイルだったが、石田の胸中には無念さが渦巻いていた。

 冒頭で「私、石田純一はかねてより都知事選への意欲を示して参りましたが、正式に断念します。いろいろお騒がせいたしました」と“騒動”を謝罪。理由として「メディアのルール的にタイムリミットがあった」と、CMスポンサーやテレビ局などとの契約問題を第一に挙げ、一部で数千万円とも報じられた違約金については「まだ発生しているわけではなく、協議の対象になる」と説明した。

 断念を正式に決めたのは、自らリミットに設定していたこの日の昼だった。第三者を通じてやりとりしていた民進党から「ちょっと待って欲しい」と伝えられ、統一候補としての確約を受けられなかったことから、「こちらも急いでいますので、すみません」と見送りを伝えた。

 断念決意後は関係各所に加え、妻でプロゴルファーの東尾理子(40)にも連絡。一貫して出馬に反対だった理子への説得は失敗に終わっており、断念に際して“事情聴取”を受けたことも明かした。

 理子からは「分かりました」という返事があったという。石田は「意訳すると、『大変だったね』というより『自業自得だね』という感じでした」と苦笑いで振り返りつつ、「心配をかけたなと。子供もいる中で、ちょっと寝不足にさせちゃったり…」と、騒動に巻き込んだ形となった愛妻を思いやった。

 一念発起して政界を目指したが、思いはかなわなかった。「大変残念です」と唇をかんだ石田は、足りなかったものを問われ、「用意周到な準備ですかね…」と“根回し不足”を口にした。

 それでも、「野党統一候補という流れができたのなら、騒動を起こしただけだと言われるかも知れませんが、役割的にはあったのかなと思います」と、自身の行動に悔いはないことを強調。さらに「日程が決まっているものなら準備はできる。また考える機会はある」と、今後も政界進出の機会をうかがう意欲を示した。

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