枝雀さん長男 43歳で高座デビュー
爆笑王と称された名人で、1999年に59歳で他界した落語家・桂枝雀さんの長男・桂りょうば(43)が7日、大阪・動楽亭で高座デビューした。人気落語家の2世とあって大きな注目が集まり、会場は満席の95人が詰めかけたうえ、約40人が入場できないという盛況。師匠の桂ざこば(68)は「期待大や」と太鼓判を押した。
43歳という遅い落語家デビューだが、大きな注目が集まった。りょうばが高座に上がると、満員の会場から大きな拍手。伊勢参りを題材にした上方落語「東の旅」を披露し、何度も笑いを取った。
最初は緊張した表情だったりょうばも、会場の熱気につられるように笑顔が増えた。終了後は「歓声を意識する余裕はなかった。こんなに大勢来てくださったのは父の名のおかげ」と感激していた。
子供の頃から父の落語を聞いて育ったが、同時に人気落語家の息子という重圧もあった。「育った環境もあり、素直にものを言えない性格で」と、高校時代からは落語を離れて演劇やバンドの道を模索。6年ほど前にようやく、アマチュア落語を始めた。
そして昨年8月16日「師匠の空気感にひかれた。この人の持っているものをもらいたい」と、父の弟弟子であるざこばに入門した。「父の落語は好きだし“親子”になるのは仕方ない」と話すが「父に近づけるように、とは思わない。枝雀の名を継ぐこともない」ときっぱり。「今は目の前にあることをやって(ざこば)師匠の空気を感じ取ること」と“ざこば一門”として歩む決意を示した。
ざこばは「ハリセンを持つ手の小指の角度が、兄さん(枝雀)そっくり」と目を細め、「うちに来たんやから(大物に)なってもらわなあかん。特別扱いできないが…たぶん、してしまうな」と、敬愛した兄弟子の“遺伝子”に、大きな可能性を感じていた。
