NHKやらせ疑惑 出演男性が訂正要求

 昨年放送されたNHKの報道番組「クローズアップ現代」などで、出家詐欺の斡旋ブローカーとして紹介された大阪府内の飲食店店員の男性(50)が1日、代理人弁護士と大阪市内で会見し、番組はNHKのやらせ行為だと指摘した。男性は同日にNHKの聞き取り調査を受けたうえで、NHKに対して7日以内の回答と訂正報道を求めたことを明らかにした。「やらせ」疑惑については、週刊文春が3月に報じていた。

 男性側の説明によると、男性は昨年4月に知人男性から紹介されたNHK記者に演技指導を受け、大阪市内の事務所風の部屋でVTR収録に応じた。

 男性は架空のブローカー役となり、多重債務者役を演じた知人男性に出家詐欺をあっせんするという内容。男性は知人に借金があり不審に感じながらも断れなかったという。収録時には、演技指導をした人物がNHK記者だとは知らず、VTRがどんな形で使用されるかの説明もなかったが、「テレビの再現映像の撮影」と思っていたと説明。

 そのVTRが昨年4月のNHK「かんさい熱視線」と同5月の「クローズアップ現代」で使用され、自身が本物のブローカーとして報じられたとし「私はブローカーを一切したことがない」「犯罪者であるかのような放送に憤りを感じる」と訴えた。

 これまで記者や知人男性に抗議したが明確な謝罪などはなく、逆に口裏合わせや、口止め料をにおわせる発言を受けたと証言した。

 男性は3月20日にNHKから聞き取り調査の打診を受け、この日2時間半にわたりNHK編成部門の職員らによる調査に応じた。時系列での事実関係や、演技指導の詳細、経歴などを問われたという。男性側はその席で訂正報道を求め、7日以内の回答を求めた。

 男性はVTRで顔は映っていないが、体格などの特徴から周囲に疑念を抱かれる被害が発生しているとし、NHKの回答次第ではBPO(放送倫理・番組向上機構)への申し立ても検討するとした。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス