警視庁800人配備も暴れる“元気”なし
早朝の日本列島をため息が包んだ。サッカーワールドカップ(W杯)で日本の1次リーグ敗退が決まった25日、各地で声をからしたサポーターらは「残念」「言葉がない」と肩を落とした。東京・渋谷のスクランブル交差点では、サポーターの足取りは一様に重く、大阪・道頓堀でも、飛び込む若者は現れたものの渋谷同様混乱には至らず、落胆の大きさをうかがわせた。
スクランブル交差点では過去2戦以上に早い撤収となった。
この日も警視庁が800人態勢で警備したが、交差点に向かうサポーターの大半はため息をつき、暴れる“元気”もなし。大きな混乱は起きなかった。三重から会社の研修で上京中という女性3人組は「せっかく盛り上がろうと思ってきたのに残念。これからホテルに帰って着替えます」と、肩を落とした。
警視庁は終了1時間後の午前8時に鉄柵を撤去、DJポリスらも引き揚げた。コートジボワール戦の約2時間後、ギリシャ戦の約1時間30分後よりも早い撤収だった。
道頓堀川には試合後、戎橋から若者ら十数人が飛び込んだ。ずぶぬれで川から上がってきた男子大学生(20)は「これで目が覚めたので講義に出ます」と、日常に戻っていた。
