椎名林檎×石川さゆり異色コラボ

 歌手・石川さゆり(56)が、シンガー・ソングライターの椎名林檎(35)とタッグを組み、4月2日にシングル「暗夜の心中立て」を発売することが27日、分かった。椎名がプロデュースして作詞作曲も担当。椎名テイストがたっぷりと入った、これまでの石川さゆりにない世界観の作品に仕上がっている。

 歌謡界のトップスター・石川さゆりと、独特の世界観で音楽を表現する椎名林檎の異色コラボが実現した。

 「暗夜の心中立て」は、全身全霊の愛に身を焦がす女性の情念を描いたもので、椎名の音楽性が存分ににじみ出た作品。椎名らしいメロディーラインに、石川が低音を体全体で絞り出すような歌を乗せた。

 コラボのきっかけは、2012年の紅白歌合戦だった。石川は「心に刺さる言葉とメロディーが大好きだった」と以前から椎名の作品に興味があったといい、2人は初対面で意気投合。「いつか一緒に面白いことをやりたい」と約束していた。

 その後石川が正式に楽曲制作を打診。椎名は「石川さゆりさんは、平成の花魁(おいらん)です。さゆり太夫の野性の勘は高性能です。そんな印象を丸ごととじ込めました」と、自身がイメージする石川の姿を楽曲に込め、完成させた。同じく椎名作品のカップリング曲「名うての泥棒猫」には、椎名もコーラスで参加している。

 過去にも吉田拓郎、奥田民生、宮沢和史らとコラボするなど、ジャンルを越えた活動を積極的に行ってきた石川。「ジャンルとしてはかけ離れた2人と思われていますが、西洋の絵画と日本の浮世絵が刺激しあい新しい世界が生まれたように、今の日本の歌が生まれ、歌いたいと思いました」と語り「日本の音楽シーンに小さな事件を起こせますように」とヒットを誓った。3月5日からiTunesで先行配信される。

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