河本結 3打差8位の好発進!昨年どん底味わった25歳「今年戻ってこられないと私、終わるな」危機感を闘志に逆襲へ

 「女子ゴルフ・ワールド・サロンパス・カップ・第1日」(2日、茨城GC東C=パー72)

 今季の国内メジャー初戦が開幕し、河本結(25)=RICOH=が5バーディー、3ボギーの70をマークし、首位と3打差の8位と好発進した。6バーディー、1ボギーの67を出した佐久間朱莉が単独首位に立った。73の勝みなみと西村優菜は37位、75の古江彩佳は71位と米女子ツアー勢は出遅れた。

 今年は違う-。懸ける河本の思いの強さがゴルフに表れた。耐えて、しのいで、勝負強さも発揮して2アンダー8位。昨年16度の予選落ちと、どん底を味わった黄金世代の25歳が、大舞台で光り輝いている。

 勝負どころは心得ていた。優勝スコアが3日間で19アンダーだった前週から一転、メジャーの今週は我慢比べの要素が大きい。心がけていたのはダブルボギー以上を打たない最悪を回避するゴルフ。インから出て、11番でボギーが先行したものの「きょうは(ボギー後でも)取り返そうという気持ちは出さない」と冷静にプレーした。

 とはいえ、攻めるところはきっちり攻める。グリーン右手前にカップが切られた13番パー3は、フェードヒッターの河本にとって打ちやすいと感じるチャンスホール。「狙ったところには落とせた」とピンまで5メートルにつけて、初バーディーを奪取した。以降も落ち着いた運びで着実にスコアを伸ばしていった。

 絶不調だった昨季に比べ、今季はトップ10がすでに4度。好調が続く理由はオフから続けているストイックな生活にある。食事は脂質の制限や添加物が入ったものは口にしないなど、栄養士の下で徹底管理。スマートフォンの操作時間は「目に影響を与えないように」と一日1時間30分までに自制した。「良い状態を保つように、100%をゴルフの時間に注いでいるので(結果が)出てこないと困る」と笑う。

 2019年の初優勝から勝利が遠ざかる。シードも維持できず、昨季はプロ転向前の17年以来、6年ぶりのQT受験。“背水の陣”に立たされたからこそ「今年が勝負の年だと思っていた。ここで戻ってこられないと『私、終わるな』っていう危機感があった」と心に火が付いた。

 自分をとことん追い込み、結果につなげている。ただ、自身への厳しさとは異なって、周りには心優しい部分も見せる。報道陣への対応中、男子の中日クラウンズで6位発進と、同じくいい滑り出しを見せた弟・力の活躍を伝えられると涙を流した。「自分なんかどうでもよくて。開幕前に(力が)結構相談してきたから。頑張ってほしい」。きょうだいともに振るわなかった昨季を過去にすべく、2人で逆襲の一年にしたい。

 ◆河本 結(かわもと・ゆい)1998年8月29日、松山市出身。5歳でゴルフを始め13年四国ジュニア、四国女子アマ優勝。15年IMG世界ジュニア選手権3位。単年登録の18年にステップアップツアーで4勝を挙げて賞金ランク1位に輝き、プロテストも一発合格した。19年3月のアクサ・レディースでツアー初優勝。20年には米女子ツアーに挑戦したが、21年途中に国内ツアーに復帰した。弟・力は男子ツアー2勝。163センチ、58キロ。

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