松山英樹 予選落ち危機 21年王者大幅出遅れ11打差暫定75位 「心は痛んでいるが、切り替えて」

 「米男子ゴルフ・マスターズ・第1日」(11日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)

 雷雨接近のためスタートが2時間半遅れ、27人が競技を終えられず日没サスペンデッドとなった。2021年大会覇者の松山英樹(32)=LEXUS=は1バーディー、5ボギーの76で、暫定首位のブライソン・デシャンボー(米国)と11打差の暫定75位と大きく出遅れ、2014年大会以来2度目の予選落ちが危ぶまれる初日となった。特別招待で大会初出場の久常涼は78と苦戦し暫定85位。大会6勝目を狙うタイガー・ウッズ(米国)は13番を終えて、1アンダーの暫定17位。

 3年ぶりの頂には、かなり厳しい船出となってしまった。2017年の76に並び、14年の80に次ぐ2番目のワーストとなる初日4オーバー。トップのデシャンボーとは11打差と大きく差が開き、松山の表情は晴れなかった。

 グリーン上で、いいリズムに乗れなかった。3番パー4。最初のチャンスだった3メートルのバーディーパットは慎重なタッチで合わせたが、カップのわずか右をスルリ。4番パー3は右上1メートルにつけるスーパーショットを放ちながら、下りの絶好機を1パットで決めきれなかった。

 スタート前の雨でグリーン状況も変化したことが影響したのか。「入れたいパットをことごとく外してしまったので、そこがもったいなかった」と流れを失った。チャンスを逃すうちに、6番で3パットでボギーが来てしまう。7番も落とすと、名物の難所「アーメンコーナー」の13番では右の林からの2打目をペナルティーエリアのクリークに落とし、ずるずるとスコアを落とした。

 16番でようやく初バーディーを奪ったものの、17番を落とし、極め付きは18番。強風にあおられ、3度構え直した後の1メートル強のパーパットを外し、後味の悪いホールアウトとなってしまった。

 14年大会以来2度目の予選落ちもちらつく出だし。マスターズで第1ラウンドを終え、最も大きな差を逆転したのは、90年のニック・ファルド(英国)と05年のタイガー・ウッズ(米国)の7打差。「心は痛んでいるが、切り替えて第2ラウンドで終わらないよう頑張りたい」。猛チャージをかけるべく、練習場に向かった。

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