【舩越園子の目】もがく石川に浮上予感

 「メモリアル・トーナメント・第1日」(29日、ミュアフィールドビレッジGC=パー72)

 「中庸の功」という言葉がある。両極端ではなく、中間ぐらいがいいという意味。石川の今季ここまでのゴルフは、良く言えば「中庸の功」、悪く言えば中途半端だったと彼自身が感じたそうだ。

 シード落ちの危機に瀕した昨季の反省から、今季は「予選通過とフェデックスカップ450ポイントにこだわってきた」。そのかいあって、すでに来季シードは安泰。一方でこう感じたという。「カットラインやシードを意識しすぎて、自分のゴルフが小さくなっている。今の小さな自分、小さなゴルフでは優勝できない」。

 そこでこの日は思い切って振り抜くことを目指し、作戦成功。「ミスもあったけど、久しぶりに爽快感を取り戻せた」。思い切りの良さは、かつての石川の武器だった。だが「アメリカでは、そううまくいくもんじゃない」と思っているうちに小さく縮こまってしまった。「もう一度、大きなゴルフを取り戻し、来年は優勝争いを何回できるか。そのための準備をしたい」。

 そうやって攻めたり守ったり、小さくなったり大きくなったりを繰り返しながら、ちょうどいい攻守のあんばいを見つけていくのだろう。

 結局は「中庸の功」?たとえそうだとしても、新たな決意に意気揚々とする石川は今にも急上昇しそうで楽しみだ。(在米ゴルフジャーナリスト)

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