【舩越園子の目】心の成長が松山の収穫

 「キャデラック選手権・最終日」(9日、トランプナショナル・ブルーモンスター=パー72)

 「パットが入らなかった一日だった」と松山英樹は言った。得意なはずのパットがそんなにも振るわなかったのは、「ショットとアプローチを重点的に練習していたのでパットがおろそかになった」と自己分析。パット練習の比重を上げていければ「パットも良くなってくる」。そうやって見通しを立て、前向きに考える姿勢があれば、技術の成長は大いに期待できる。

 その一方で、心の成長はどうか。何を尋ねても「別に気にしてない」と取り合わない、破格の肝の据わり方。が、米ツアーや世界の現状をまだ知らず、初体験ばかりに挑んでいるのだから、彼の心は本当は揺れたり波が立ったりしているはずなのだ。

 世界のトップ選手が集結した今大会で学んだことは?「こういうセッティングになると、トッププロでも苦労するんだなとわかった」。

 それがわかったことで、次に難コースに挑むとき、苦しいのは自分だけじゃないと心の底から思えるようになる。それだけでも彼の心は成長した。それこそが大きな収穫。

 そういう心の成長を「大きな成長だ」「大きな収穫だ」と思えるようになったら、それは松山が人間として成長し、大人になるってことなんだろうなあ。(在米ゴルフジャーナリスト)

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