貴景勝 夢叶った 愛息との記念写真は宝物「みんなの夢を背負って頑張りたい」

 リモートで優勝一夜明け会見を行った貴景勝(日本相撲協会提供)
 有希奈夫人、長男とともに関係者らに祝福される貴景勝=22日
 2020年11月幕内優勝を果たし、賜杯を手に笑顔を見せる貴景勝(代表撮影)
3枚

 大相撲初場所で13場所ぶり3回目の優勝を果たした大関貴景勝(26)=常盤山=が23日、優勝一夜明け会見をオンラインで行った。優勝から遠ざかっていた間に長男が誕生。愛息とV記念写真を撮ることを目標に賜杯をつかみ、改めて家族の支えに感謝を示した。兵庫県出身で準地元となる春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)での綱取り再挑戦に向け、「みんなの夢を背負って頑張りたい」と意気込んだ。

 目標としていた愛息を抱いての“万歳三唱”だった。今場所から新型コロナの影響で中止が続いていた優勝後の支度部屋に近親者、関係者を招いての記念撮影が復活した。貴景勝は琴勝峰との相星決戦を制して表彰式を終えると、国技館に呼び寄せた家族と一緒に写真に納まり感無量の表情を見せた。

 「(子どもは)まだしゃべらないけど、記念にああいうこと(写真撮影)すれば昔、俺も力士だったと残る。自分の夢のためにやっているが、恥ずかしくない相撲を取らないといけないと思っていた」。度重なる流血、古傷の首痛再発、一人大関の重圧と、幾多の困難を乗り越えて手にしたV3の家族写真は、かけがえのない宝物となった。

 家族が力をくれた。「北海のシロクマ」と称された元大関の北天佑(故人)の次女・有希奈夫人と結婚後、初の優勝。愛妻からは「おめでとう」と祝福された。義父の優勝回数(2回)を超えた思いも格別だった。「何かの縁で北天佑関とつながることができた。本当にかっこよくて強かった大関」と憧れを隠さない。次は義父を超える横綱が目標となる。

 準地元開催の春場所で綱取りに再挑戦。「自分の夢。支えてくれるみんなの夢も背負って頑張りたい」と意気込んだ。前回の21年初場所の綱とりは、途中休場(2勝8敗5休)に終わっている。「精神的なものが大事。土俵に上がってもひるまず、自信を持てるような精神状態に持っていけるように」と失敗を糧に雪辱を期した。

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