正代、休場危機 激痛に顔ゆがめ左足浮かせ…大関初黒星

 「大相撲11月場所・4日目」(11日、両国国技館)

 前日、左足首を負傷した新大関正代が大栄翔に力なく突き出され、大関初黒星を喫した。取組後は左足を浮かせ、顔をしかめるなど重傷の様子で5日目の出場はピンチ。新大関の休場となれば、19年夏場所の貴景勝に続き9人目(かど番制度となった1969年以降)となる。両横綱不在に加え、大関朝乃山も右肩負傷で3日目から途中休場と負の流れが止まらぬ中、大関貴景勝は結びで阿武咲を押し出して全勝を守った。

 正代はテーピングで固定した左足首を浮かせたまま、土俵下に落下した。激痛に顔をゆがめ、支度部屋に戻る際も、花道では左足を引きずっていた。

 左足で踏み込めず、大栄翔の当たりを受け、何もできず後退。大関として不完全燃焼の初黒星を喫し、連勝は3でストップした。

 3日目の高安戦、土俵際で逆転勝ちしたが土俵下に落下し、着地の際に左足首をひねった。「変な倒れ方をした」と病院に直行。この日の朝に出場を決めたが、相撲を取れる状態ではなかった。

 取組後は今場所初めてリモート取材に応じず帰路に就いた。病気静養中の師匠、時津風親方(元幕内時津海)の代わりに部屋で話し合った部屋付きの枝川親方(元幕内蒼樹山)は「明日(12日)の朝の稽古の様子を見て決めるということだった。少し痛みはあるようだ」と説明。正代はこれまで休場はなく、痛みには強いタイプながら無理をすれば悪化させる可能性もある。新大関の休場となれば9人目で、再出場がなければ21年初場所(1月10日初日、両国国技館)はかど番になる。

 一年納めの場所で2横綱1大関の不在に加え、またも角界の看板が離脱危機。八角理事長(元横綱北勝海)は正代に対し「横綱、大関になったら、気持ち。気持ちで負けたらダメ。けがをしようが何をしようが、出る以上はね。情けない顔をしたらダメ」と奮起を求めた。

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