悪質タックル問題 関学大が再度、日大に回答書の提出を求める

 アメリカンフットボールの日大と関学大の定期戦で悪質な反則行為が行われた問題で、関学大は17日、兵庫県西宮市内で2度目の記者会見を開いた。

 会見では日大に対する今後の対応について、小野宏ディレクターが「まず現在に至るまで日本大学の責任ある立場の方より、本件で被害にあった選手およびその保護者に対し、直接の謝罪の申し入れがなかったことにつき、遺憾の意を表します」と語った。

 また、日大から受け取った回答書には反則行為に至った経緯などが記されていないとし「5月24日までに改めて1プレー目の反則行為に対して貴部が把握する事実、当該プレーに至った経緯、それまでの指導内容、試合後の対応を具体的に回答していただきたく存じます」と、再提出を求めた。

 鳥内秀晃監督は日大・内田正人監督の指導姿勢を批判。1プレー目の悪質タックルについて「このことが起こったときに、ベンチに戻して、そういうプレーをしろと言ったんじゃないと言えなかったのか」とし、「非常に悪質。同じ指導者として到底受け入れることができない」と怒りをにじませた。

 関学大は日頃から選手に対して、フェアプレー精神を徹底。「『汚いプレー、反則プレー、相手を故意に傷付けるな。もしやったら一生背負うことになる』と言っている」と、強調した。

 前日16日、日大広報部は内田正人監督の指示によるものであったことを否定した。一方で、危険なプレーをした日大の守備選手が「『(反則を)やるなら(試合に)出してやる』と監督から言われた」と周囲に話していたことも判明。関係者が明かしたものだが、学内で“食い違い”が発生している。

 社会に衝撃を与えた他に類を見ない悪質プレー。当該選手は6日の定期戦で、パスを投げ終えて無防備な状態だった関学大QBに背後から激しくタックルをして負傷退場させた。その後、事態を重く見た関東学生連盟が当該選手の対外試合出場を禁止。指導者に対しても厳重注意した。

 12日には関学大が1回目の会見を開き、鳥内秀晃監督らが日大に見解と謝罪を求める抗議文を送付したことを明かした。加害者である日大は関学大からの抗議を受け、15日に回答を提出した。

 日大からの回答書には「意図的な乱暴行為を教えることはありません」と記された。また、指揮官が試合後に反則行為を容認するかのようなコメントについて「規則に違反してもいいとしたものではなく、試合終了直後にメディアに発したコメントは撤回する」とした。

 すでに社会問題化しており、この日の会見には100人を超える報道陣が集まり、テレビカメラ15台がその模様を伝えた。一方で日大・内田監督は定期戦以降、公の場に姿を見せていない。指揮官が一日も早く真相を説明する必要がありそうだ。

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