日本五輪王手ストレートでドミニカ圧倒

 「バレーボール女子・リオデジャネイロ五輪世界最終予選、日本3-0ドミニカ共和国」(20日、東京体育館)

 世界ランク5位の日本は3-0で同7位のドミニカ共和国を下して4勝1敗の4位で、4大会連続の五輪出場に大きく前進した。日本は21日にイタリアに勝つか、敗れても5位タイと6位ペルーがともに負けるなどの条件でリオ行きが決定する。

 司令塔が振るうタクトが、リオへの道しるべだ。21歳のセッター、宮下が落ち着いたトスワークを発揮し、ストレート勝ち。五輪出場に王手をかけた。

 第1セットの終盤にサービスエースで流れを引き寄せると、第2セットは大差で奪った。長岡を中心にトスを集めながらも、要所でバックアタックや速攻を織り交ぜ、攻撃の的を絞らせない。と思えば、相手の動きを見極め、コートの真ん中に3本の2アタックも決めた。若き司令塔は「シンプルに目の前の1本に集中してやるしかない。タイ戦よりは落ち着いてできた」とはにかんだ。

 日本の支柱だった竹下佳江さんの後継者として、軸に据えられたのが4年前。ずっと「自分よりうまいセッターはいる」と思っていた。それでも真鍋監督は宮下を使った。

 周囲の期待に気づけたのは最近だ。「私がやらなきゃ、って思いはすごくある。ずっと使い続けてくれているのだから、私がスタッフの皆さんの思いに応える番」。4年間で徐々に主軸としての自覚が芽生えていった。

 4年間をかけて作り上げてきたチームは、夢舞台への切符をつかみかけている。「切符を取るのは1番だけど、1本1本集中するのみ」と宮下に気負いはない。頼もしく成長した司令塔が、五輪へと導く。

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