釜石、昇格ならずも「成長できた1年」

 「ラグビー・トップリーグ入れ替え戦、クボタ34-5釜石シーウェイブス」(14日、熊谷)

 岩手県釜石市に本拠を置く釜石シーウェイブス(SW)はクボタ(トップリーグ=TL13位)に5-34で敗れ、クラブチーム初のTL昇格を逃した。釜石SWはかつて日本選手権を7連覇した新日鉄釜石が01年にクラブ化したチームで、TL入れ替え戦は初挑戦だった。コカ・コーラ(TL14位)は九州電力を53-8で、豊田自動織機(同15位)は三菱重工相模原を53-7で下し残留を決めた。

 トップリーグの壁は厚かった。釜石SWは奮闘も及ばず、得点は前半に挙げた1トライに終わった。試合後、総立ちのファンから拍手でねぎらわれた須田主将は「相手の試合巧者ぶりやゲームの精度に差があった。一から出直したい」と再起を誓った。

 熊谷に詰めかけた観衆は1904人。スタンドに揺れる大漁旗を背に、試合開始から迷いなく攻めた。前半9分にはFWの体を張った連続攻撃から、最後は大外に回してFB沼田がインゴールに飛び込んだ。防御でも思い切りのいいタックルが目を引いた。

 ただ、気合に満ちたプレーは正確性を伴わなかった。寒風が吹き荒れる中、風上の前半でリードできずに折り返すと、後半はクボタにPGで点差を広げられ、勝利の可能性は薄れていった。

 初の入れ替え戦を戦い、チームに新たな歴史を刻んだ。敗れはしたが、須田主将はすがすがしい表情で、「チームとして成長できた1年」と振り返った。東日本大震災の被災地を勇気づけた躍進のシーズンを終え、三浦ヘッドコーチは「次は健闘ではなく、勝つ釜石を見せたい」と意欲をかき立てた。

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