19歳・近藤が金メダル!ヒロイン誕生

 「柔道世界選手権・第1日」(25日、ロシア・チェリャビンスク)

 男女各1階級が行われ、女子48キロ級で初出場の近藤亜美(19)=三井住友海上=は決勝でパウラ・パレト(アルゼンチン)に優勢勝ちして優勝した。日本女子の10代での世界選手権制覇は谷亮子(当時田村)、前田桂子に次いで3人目の快挙。同級で日本勢の金メダルは2大会ぶりとなる。近藤は3回戦で昨年大会覇者のウランツェツェグ・ムンフバット(モンゴル)に優勢勝ちした。男子60キロ級の高藤直寿(21)=東海大=は2連覇を逃し、銅メダルだった。

 新ヒロインの誕生だ。攻めに攻めて、一直線に世界の頂点へ駆け上がった。世界選手権初挑戦、19歳の近藤が金メダルを手に入れた。「1回戦から最後まで楽しんで、すごくいい試合ができた」と無邪気に喜んだ。

 大きな舞台にも萎縮せず、積極的に前に出た。「一本を狙う柔道が自分の軸」と語る通り、ぶれずに持ち味を貫いた。3回戦で前回覇者のムンフバットを破って勢いに乗ると、準決勝は払い腰から寝技につないで抑え込み、わずか56秒で一本勝ち。決勝も、先に技をかけ続けたことが生きた。相手に指導二つを受けさせての優勢勝ちだった。

 吉田秀彦、谷本歩実らそうそうたる五輪の金メダリストを輩出した愛知県の大石道場で鍛えられた。「まだ自分はぽっと出。一番弱いと思って臨む」と無欲を強調しながら、見事な快進撃。前回大会は7階級全てで頂点を逃した日本女子に、待望の金メダルをもたらし「しっかりつなげられた。明日から先輩が頑張ってくれると思う」と笑った。

 勝利が決まった瞬間、一瞬だけ顔を覆った。谷亮子を筆頭に世界女王が日本から次々と生まれた最軽量級。重圧を吹き飛ばし、今大会の日本の最年少選手が新女王の座に就いた。

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