錦織、快勝発進 11年大会の進撃再現だ

 「男子テニス・スイス室内」(22日、バーゼル)

 シングルス1回戦で第6シードの錦織圭(23)=日清食品=は世界ランキング175位のマルコ・チウディネリ(スイス)に6‐2、6‐4で勝ち、2回戦に進んだ。一昨年のこの大会で準優勝した錦織は序盤にミスが出たものの、要所のポイントを取って第1セットを奪取。第2セットは一時、競り合いを強いられたが、第9ゲームからの2ゲームを連取した。

 2年前に優勝まであと一歩と迫った思い出の地で、錦織が初戦をものにした。穏やかな笑みを見せ「第2セットは相手が明らかにプレーレベルを上げた。そこで負けずにストレートで終えられて満足」と話した。

 第2セットの4‐4で迎えた第9ゲームで、15‐40とブレークの危機を迎えた。波に乗った相手に攻め込まれた場面で第1サーブの確率を上げ、果敢にネットをとってボレーを決めると相次いでリターンミスを誘った。「何とか食い止められたのは大きい」と危機を脱してキープすると、勢いに乗って次のゲームもものにした。

 一昨年、ジョコビッチ(セルビア)を倒す大金星を挙げ、フェデラー(スイス)と決勝を戦ったことは、まだバーゼルのファンの記憶に新しい。会場では「いい思い出のある大会だけに、もっと調子を上げて、なるべく先まで勝ち上がっていきたい」と声援に応えた。

 膝や腰の状態について「百パーセントではない」と認めた。「体との勝負なので一戦一戦、できるところまでやりたいと思う」と、それでも最大限の努力を誓った。

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