東京五輪メーンは「新国立競技場」

 2020年東京五輪のメーン会場となるのは、新しく生まれ変わる国立競技場だ。1964年東京五輪でもメーン会場として使用されたが、その「遺産」を継承。「オリンピックスタジアム」に新装されて開閉会式や陸上競技の舞台となる。

 国立競技場は58年に建設されており、計画では来年7月から解体に入り全面改築する。現在の約5万4000人収容から、開閉式屋根を備えた8万人収容の全天候型になる。デザインは国際公募でイラク出身の女性建築家、ザハ・ハディド氏によるものに決まり、宇宙船を思わせる流線型の外観が特徴的だ。

 総予算1300億円の国家プロジェクトとなる新国立競技場の再建計画は、東京五輪の前年19年に日本で開催されるラグビーW杯の招致をきっかけに発足した。国際ラグビー評議会(IRB)のキット・マコーネルW杯事業部長は、新国立競技場を同W杯のメーンスタジアムと位置づけ、開会式と準決勝以上の試合を行うと位置づけている。「新国立」は19年から20年にかけて、国際スポーツシーンのヒノキ舞台となりそうだ。

 20年五輪での各競技会場は、国立同様に64年五輪で使用された「ヘリテッジ(遺産)ゾーン」と、臨海部の「東京ベイゾーン」に分かれている。既存の東京体育館では卓球、国立代々木競技場ではハンドボール、日本武道館では柔道が開催される。臨海部には夢の島地区に競泳や飛び込み、シンクロナイズドスイミングの舞台となる2万人収容の「オリンピックアクアティクスセンター」など新会場の建設が数多く予定されている。1万5000人収容のバレーボール会場「有明アリーナ」など新施設は、20年以後の世界大会の誘致なども視野に入れて建設される。

 計画では「アスリート・ファースト」を合い言葉に選手の移動の負担を考慮して、中央区晴海埠頭に建設予定の選手村から半径8キロ以内に28会場がつくられる。ただサッカーでは札幌ドーム、埼玉スタジアム、横浜国際総合競技場に加え、宮城スタジアムでも男子1次リーグ6試合、女子3試合程度を開催予定と、東日本大震災の被災地でも五輪の熱戦が繰り広げられる。

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