理想は金本!打撃センス抜群の努力家

 【高知・河田直人外野手】

 シーズン開幕前の3月、高知とオープン戦で対戦した球団の首脳陣たちから、口をそろえたように同じ言葉が聞こえてきた。

 「あれ誰?いいねぇ!」

 見る人が見れば突出した打撃センスの良さはすぐに分かる。4月7日、今季開幕戦のスタメンには、3番・右翼手としてルーキー河田直人の名前があった。

 「オープン戦は調子良かったんですけど、今そんなにいいとは言えない。チームの雰囲気が上がって来てるので、自分の調子も上げて行ったらもっと勝てると思います」

 早くも“自分がやらなくちゃ!”という責任感を背負っている。

 高校通算27本塁打の記録を引っ提げてアイランドリーガーとなった。ここまで3本塁打のうち、2本は愛媛・河原純一(元中日)から放った。

 「河原さんから打ったっていうのは自分の自信になります。最初、バッターボックスに入るとき名前負けっていうか、多少あったんですけど。実際に見たら、そんな打てないボールではないと思ったので」

 今季から創設された「グラゼニ賞」(講談社/週刊モーニング)5月度受賞者の1人でもある。受賞理由にもなった対香川前期6回戦(5月18日、岡山県営)での2号満塁本塁打は、右翼スタンドに鋭いライナーで突き刺さったものだ。

 「放物線を描くバッターじゃないので。ライナーでホームランとか、そういうのを見て欲しいですね」

 理想とする打者は?と聞くと「引退したんですけど、金本選手(知憲、元阪神)みたいな。ああいうライナーでのホームランが理想」と答えた。

 アイランドリーグでやれる自信はあった。今はしんどさよりも、毎日野球ができる喜びの方が大きく勝る。

 高知からNPBへと羽ばたき、日本を代表する選手にまで上り詰めた先輩、ロッテ・角中と同じ道を歩みたい。夜、素振りをしながら「こんな風に練習してたのかな…」と思うこともある。

 「(当時は)今より環境も良くなかったんですよね。角中さんは『みんなの倍以上練習してた』って聞いたので。それぐらいしないといけないな、と思って」

 たとえオフの日であっても、練習は欠かしていない。

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