広島・ファビアン 二塁打王 リーグ単独トップ!外国人記録37本&球団記録39本も射程圏

 3回、左翼線への二塁打を放ち、ベンチを指さすファビアン
 激走し今季27本目の二塁打としたファビアン
 3回、左翼線への二塁打を放つファビアン(撮影・市尻達拡)
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 「広島2-5中日」(23日、マツダスタジアム)

 広島のサンドロ・ファビアン外野手(27)が二塁打数でリーグ単独トップに浮上した。三回に高橋宏から左翼線への二塁打を放ち、今季27本目の二塁打をマーク。並んでいた阪神・佐藤輝を一歩リードした。球団外国人記録は1997年・ロペスの37本。その先にある2014年・菊池の球団記録39本も射程圏内に捉えた。チームが5位に転落した中、安定感抜群の打撃で打線を引っ張っていく。

 痛烈な打球に本拠地が沸いた。悠々と二塁へ到達したファビアンは“ファビスマイル”を浮かべながら両手を突き上げた。二塁打数でリーグ単独トップに浮上した助っ人は「今日のプランはいい反応でボールを捉えることだった。それができた」と小さくうなずいた。

 三回1死一塁で迎えた第2打席。2ストライクから高橋宏が投じた低めの143キロスプリットをコンパクトにはじき返した。左翼線に飛んだ打球は、あっという間にフェンスまで到達。「打撃の状態は良くはないかな」と言いながらも、8試合連続安打となる二塁打で好機を拡大した。

 高橋宏に対しては試合前まで通算7打数2安打、打率・286と決して苦手にはしてなかった。それでも「彼はとてもいい投手。点を取ることは簡単じゃない」と実力を認める。150キロ超えの直球にキレのある変化球を駆使する好投手。「シンプルに反応してバットを出すことが大事」と追い込まれてからも高い対応力で右腕から初の長打を放ってみせた。

 これで二塁打は今季27本目。並んでいた阪神・佐藤輝を一歩リードし、リーグ単独トップに躍り出た。「走者に出てチャンスをつくれているのはいいこと。チームが勝つためにいい場面をつくらないといけない」と2番として、打線をつなぐ役割も果たしていく。

 来日1年目から偉大な記録を射程に捉えている。球団外国人のシーズン最多二塁打は1997年にロペスがマークした37本。その先には、球団最多記録である2014年に菊池がマークした39本が輝いている。残りは31試合。直近の出場10試合で5本の二塁打を放っているペースを考慮すると、記録達成の可能性は十分にある。「長打を打つのは自分の仕事」と確実性と爆発力を兼ね備えた打撃で打線を引っ張っていく。

 チームは痛すぎる連敗を喫し、5位に転落。借金は今季ワーストタイの11に膨らんだ。練習中は笑顔が絶えない助っ人も試合後は「チームが負けているし、とても残念です」と悔しさをにじませた。本拠地での3連敗は回避したい。「明日は絶対に勝たないといけない」とファビアン。まずは連敗を止め、上位進出への望みをつないでいく。(高橋涼太朗)

 ◆球団最多二塁打メモ 球団の外国人選手として1シーズンの最多二塁打は1997年のロペスの37本。球団最多は2014年に菊池涼介がマークした39本。なお、NPB記録は2001年の谷佳知(オリックス)の52本。

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