広島19年ぶり屈辱 阪神戦6連敗 新井監督の積極代打攻勢実らず1点止まり「あともう一歩というところかな」

 「広島1-6阪神」(8日、マツダスタジアム)

 広島は投打で見せ場なく敗れ、首位・阪神とのゲーム差を7・5に広げられた。阪神戦は2006年以来、19年ぶりの6連敗。深刻なのは攻撃陣で6月27日のリーグ戦再開以降、10試合で計14得点と活気がない。この日も四回に代打攻勢に出るも1点止まりに終わった。9日の相手先発は苦手の大竹。難敵攻略で意地を示したい。

 虎の背中が少しずつかすんでいく。本拠地に鳴り響いたのはカープファンの歓声ではなく、六甲おろし。大事な直接対決は黒星発進となり、新井監督は「序盤からけっこうみんな追い込まれても粘って、球数を投げさせていたんだけどね。あともう一歩というところかな」とサバサバした口調で敗戦を受け止めた。

 今季初対戦の相手先発・才木に手も足も出なかったわけではない。2点を追う初回は1死から2番・野間が内野安打で出塁。3番・小園は13球粘って左前に運ぶも、後続が寸断された。

 三回は1死一、二塁からファビアンが二飛。二走・中村奨が二塁に戻り切れず、攻撃終了となる痛いミスもあった。「僕の判断ミスなので」と肩を落とした中村奨。指揮官は「あそこは2点ビハインドで次の打者がサク(坂倉)だから、冷静に戻らないといけない」と指摘した。

 もどかしいムードを打開しようと、ベンチは中盤に勝負手を打った。1死一、二塁の好機が到来した四回は矢野の打席で代打・田中を投入。田中はしぶとく四球を選び、満塁では床田に代えて秋山を代打で送った。

 しかし、秋山の打球は浅い左飛。続く中村奨の押し出し四球で1点を返すも、なおも満塁で野間が遊ゴロに打ち取られた。続けざまの代打起用に、新井監督は「やっぱり相手の中継ぎ陣のことを考えたら、得点できるチャンスで仕掛けていかないと」と説明。だが一気呵成(かせい)に攻め切ることはできなかった。

 結局、初回から五回まで毎回得点圏に走者を進め、相手右腕には5回で114球を投げさせたが、適時打はなかった。朝山打撃コーチは「あっさり終わらないようにと指示は出していた。作戦的には悪くなかったと思うけど、ほとんどのイニングで得点圏に進めたので、あと一本ですね」と前向きに捉えた。

 チームはリーグ戦再開後、計10試合で14得点。1試合平均1・4得点で、3得点が最多と深刻な貧打にあえいでいる。9日の相手先発は通算1勝11敗の天敵・大竹。立ちはだかる高い壁をチーム一丸で乗り越え、阪神の独走に待ったをかける。

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