カープ新助っ投ハッチ 上々のシート打撃初登板 指揮官「全球種の精度が高い」最速152キロ&制球力良し

 シート打撃で堂林(奥)を内野ゴロに打ち取るハッチ(撮影・山口登)
 シート打撃で力投するハッチ
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 「広島春季キャンプ」(16日、沖縄)

 広島の新外国人トーマス・ハッチ投手(29)が16日、来日後初のシート打撃に登板し、好投を見せた。最速152キロを計測した直球と、武器であるチェンジアップのコンビネーションで三振を奪う場面も。制球力の高さも披露し、活躍を予感させた。右腕の好投に新井監督も高評価。ローテの一角として期待される新戦力が上々の“鯉デビュー”を飾った。

 新戦力がついにベールを脱いだ。マウンドに上がる際は少し緊張した面持ちだったが、心配は必要なかった。ハッチは来日後、初の実戦形式での登板を「初めてだったが良い感覚。どの球種も出だしが良かった」と満足そうな表情で振り返った。

 先頭・久保を初球の直球で差し込み、中飛に打ち取る上々のスタート。続く田中は2球で追い込むと、最後は決め球のチェンジアップで空振り三振。変化の大きさに田中は驚きの表情を浮かべた。その後は石原と堂林に安打を浴びるも、飛んだコースが良かっただけで、ともに芯を外した打球だった。計6人と7打席対戦し、被安打2で1奪三振。直球の最速は152キロを計測するなど堂々の“鯉デビュー”を飾った。

 目立ったのは制球力の高さだ。21球を投じ、ボールはわずか5球。しかし本人は納得していなかった。「制球には自信があるが、今日に関しては1人3球ぐらいで制球力を見せられなかった。もっと打者を見て、対峙(たいじ)しながら制球力を見せていきたい」。まだまだ本領発揮はこれからと言わんばかりだ。

 新井監督も右腕の好投に目尻を下げた。「全部の球種をしっかり操れているように見えた。一つ一つのボールの精度が高い」と評価。また練習態度についても「真面目で勤勉。やることの多い日本の野球に早く慣れて、吸収しようとしている。日本で成功する要素を持っている」と絶賛。先発として計算している右腕への期待はより一層高まった。

 「これからは日本の打者がどう打ってくるのか、アプローチしてくるのかを学んでいきたい」と先を見据えたハッチ。指揮官お墨付きの能力と性格を武器に、チームに勝利をもたらす。

 ◆トーマス・ハッチ(Thomas Hatch)1994年9月29日生まれ、29歳。米国出身。185センチ、88キロ。右投げ右打ち。投手。16年ドラフト3巡目でカブスに入団。19年途中にブルージェイズに移籍し20年にメジャーデビュー。昨年8月にパイレーツへ。メジャー通算は39試合で4勝4敗、防御率4.96。今季年俸1億2400万円。

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