プロ初安打カープ田村の原動力はあくなき向上心 座右の銘は「結果が全て」
「東京ヤクルトスワローズ2-1広島東洋カープ」(12日、神宮球場)
広島は5連敗で首位・阪神の優勝マジックは3となった。敗戦の中にあってプロ2年目の田村俊介外野手(20)が初スタメン。五回の打席ではサイスニードから中前打でプロ初安打を記録。未来の大砲候補がプロの第一歩を踏み出した。西川、菊池、上本が故障離脱する中、待望の若鯉が頭角を現した。
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野球に傾ける情熱が田村の原動力だ。野球を始めたのは5歳。すでにその時から「絶対プロ野球選手になる、という気持ちでやっていました。一番上(のステージ)まで行きたい気持ちがあった」と振り返った。
京都府舞鶴市の出身だが、中学から親元を離れて高知県の明徳義塾中に進んだ。そして高校進学前は、愛工大名電が夏の甲子園に出場。「超積極野球」という当時のスローガンに言葉に心を動かされ、高校から愛知に渡った。「自分の実力を上のレベルで試したい挑戦心があったので、そういう進学をした」。
プロ入り前には、愛工大名電の関係者を通じてオリックス・T-岡田のバットをもらって練習を重ねた。その形状をベースに“自分流”にカスタマイズしたバットを1年目の入寮時に持ち込んだ。座右の銘は「結果が全て」。シビアな世界で生き残るための礎が備わった二十歳。これから先、楽しみしかない。





