カープ田中広輔 4年またぎ不敗神話継続の3ラン 「神様も打たせてくれるだろう」上本の負傷交代で緊急出場
「日本ハム2-7広島」(8日、エスコンフィールド)
広島2点リードの九回2死一、二塁から田中広輔内野手。ロドリゲスの初球、高く来たチェンジアップを逃さず右翼スタンドに運んでみせた。この3ランで勝利は決まったようなものだった。なぜならこれで田中が本塁打を打てば、20年9月25日から9連勝。不敗神話は4年をまたいで継続中だ。
「たまたまですよ。いいところで回ってきているし、投手も苦しいところで回ってきている。たまたまそこで僕が打っているだけ」
九回の守備に就く田中がグラウンドに現れると、三塁側スタンドが大歓声で沸いた。
「すごかったですね。北海道でカープファンがこれだけ球場を埋めてくれて、応援をくれるのはとっても心強い。やっとプロ野球が帰ってきたなと」
ファンは待っていた。主力の一人として3連覇へ導いてくれた田中の復活を。だからこそ、活躍すれば歓声は誰よりも大きくなる。
出番は上本の負傷交代で急きょ、五回の守備から。それでも七回の打席でも右前打。
「何も考える暇もないですし、この場面でいったら神様も打たせてくれるだろうくらいの気持ちでいった」
チームが苦しいところで助けてくれる。本塁打を打てば負けない。こんな男の存在が頼もしい。